ファクット編集部は、掲載各社の公開条件を集計した「ファクット手数料指数」と最新の倒産データをもとに、ファクタリング手数料の今後の見通しを発表しました。2社間の手数料指数は現在10.8(2026年5月時点)で、数年かけて11.1〜11.4(現在比 約+3〜6%)まで上昇する見立て。倒産が加速するシナリオでは、約3年後(2029年ごろ)に12前後(約+10%)まで上振れる可能性もあります。ポイントは「金利上昇は手数料に“直接”はほとんど効かず、企業倒産を経由して間接的に波及する」という連鎖(金利→倒産→焦げ付き→手数料)。短期取引のファクタリングでは金利の直接の上乗せは小さい一方、金利上昇が利払い負担を重くして倒産を増やし、貸し倒れへの備えを厚くします。企業倒産は2025年度に10,425件で4年連続増、2026年1〜4月も前年同期比+7.2%と加速。銀行融資へのアクセスが限られる中小企業・個人事業主ほど影響を受けやすいとしています。あくまで相場のものさし(指数)の見通しで、個々の手数料率や将来を保証するものではありません。
何を発表したか
ファクット編集部が、掲載ファクタリング会社の公開手数料を集計した『ファクット手数料指数』と、帝国データバンクの最新の倒産データをもとに、手数料の今後の見通しを整理しました。
メインの見立ては、2社間の手数料指数が現在の10.8(2026年5月時点)から数年かけて11.1〜11.4(現在比 約+3〜6%)へ。倒産がさらに加速する局面では、約3年後(2029年ごろ)に12前後(約+10%)まで上振れる可能性もあります。来年すぐ12になるという話ではなく、点ではなく『幅』で見るのが正直なところです。
なぜ上がるのか──金利は『倒産』を経由して効く
手数料を動かすレバーは『資金コスト(金利)』と『焦げ付きへの備え(倒産・貸し倒れ)』の2つ。ただしファクタリングは1〜2か月の短期取引なので、政策金利が1%上がっても資金コストへの直接の上乗せは0.1%前後にとどまります。
効くのは間接ルートです。金利上昇→企業の利払い負担増→倒産増→焦げ付き増→手数料上昇、という連鎖。実際、企業倒産は2025年度に10,425件で4年連続増、2026年1〜4月も前年同期比+7.2%と加速しています(帝国データバンク)。つまり金利は『引き金』、手数料を大きく動かすのは『倒産(焦げ付き)』です。
影響を受けやすいのは中小企業・個人事業主
倒産は中小・零細規模に集中しており、銀行融資へのアクセスが限られる中小企業・個人事業主ほど、ファクタリングへの依存と手数料上昇の影響を受けやすい構図です。個人事業主向け・2社間は、焦げ付きリスクの差から平均より手数料が高くなりやすい傾向もあります。
なお、ここでいう『上がる』のは相場のものさしである手数料指数で、実際の手数料率は売掛先の信用力・契約形態・金額などで個別に決まります。
詳しいしくみと試算の前提
手数料の中身の分解(貸し倒れ・販管費・資金コスト・資本コスト・利益)、学術研究の裏付け(Klapper 2006 ほか)、倒産トレンドと指数の感応度、二重計上を避ける考え方などは、詳細記事で前提込みで解説しています。
本見通しは前提を置いたイメージであり、将来の手数料指数を予測・保証するものではありません。
ファクットで比較すべき条件
手数料を押し上げる要因の多くは、提出資料や進め方で軽減できます。通帳の入金履歴・売掛先との取引実績・契約書をそろえる、急ぎすぎない、3社間も検討する、希望額を必要最低限にする、といった準備が有効です。
そのうえで、手数料の安さ・入金スピード・個人事業主対応などの条件で複数社を比較するのが実用的です。条件に合う会社への一括見積もりは無料で、最大3社まで比較できます。


