ファクットファクタリング手数料の相場は?2社間・3社間の目安と安くする方法
ファクタリング手数料の相場は2社間10〜20%・3社間1〜9%。計算方法とシミュレーション、手数料が決まる6つの要因、消費税・勘定科目、安くする3つの軸まで実勢データで解説。
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ファクタリング手数料の相場【2社間・3社間の目安】
ファクタリング手数料の相場は、契約方式でおおきく2つに分かれる。
| 契約方式 | 手数料の相場(目安) | 特徴 |
|---|---|---|
| 2社間ファクタリング | 10〜20% | 売掛先に通知しない。スピード重視 |
| 3社間ファクタリング | 1〜9% | 売掛先の承諾が必要。手数料が安い |
相場そのものも市場の状況で少しずつ変わる。最新の相場感は、掲載248社の公開条件を集計したファクットの手数料指数で確認できる。指数の見方・自分の見積もりとの照らし方も同じページで解説している。
この記事の要点(先に結論)
- 相場は 2社間10〜20%・3社間1〜9% が目安。ただし幅が広く、確定値ではない。
- 受取額は 売掛金額 ×(1 − 手数料率)− 諸費用 で計算する。
- 手数料は6つの要因(契約方式・売掛先の信用力・支払いサイト・金額・利用実績・書類)で決まる。
- 消費税は非課税。勘定科目は売上債権売却損。
- 安くするには ①2社間か3社間か ②売掛先の信用力 ③相見積もり の順に当てる。
- 比較は「手数料率%」ではなく「受取総額(諸費用を差し引いた後の入金額)」で見る。
ファクタリング手数料の計算方法とシミュレーション
計算式はシンプルだ。
受け取れる金額 = 売掛金額 ×(1 − 手数料率)− 諸費用
たとえば100万円の請求書を手数料10%で売却すると、受取額は90万円。ここに事務手数料や登記費用が乗る業者なら、そのぶんさらに差し引かれる。
金額別・手数料率別の受取額シミュレーションは次のとおり(諸費用を除く)。
| 売掛金額 | 手数料5% | 手数料10% | 手数料15% |
|---|---|---|---|
| 50万円 | 47.5万円 | 45万円 | 42.5万円 |
| 100万円 | 95万円 | 90万円 | 85万円 |
| 300万円 | 285万円 | 270万円 | 255万円 |
| 500万円 | 475万円 | 450万円 | 425万円 |
ファクタリング手数料が決まる6つの要因
「なぜ自分は15%で、あの会社の事例は5%なのか」。手数料を動かしている要因は、実務上ほぼ次の6つに整理できる。
| 要因 | 手数料への効き方 |
|---|---|
| ① 契約方式(2社間か3社間か) | 最も大きい。3社間は回収リスクが低く安い |
| ② 売掛先の信用力 | 上場企業・官公庁向け債権は安く、財務が見えない先は高い |
| ③ 支払いサイトの長さ | 入金日まで短いほどリスクが小さく、安くなりやすい |
| ④ 買取金額 | 大きいほど率は下がりやすい。少額は事務コスト比率で高め |
| ⑤ 利用回数・取引実績 | 2回目以降・継続利用で下がる余地。初回は高めに出やすい |
| ⑥ 書類の整い方・利用者の状況 | 請求書・通帳・契約書がそろい入金実績を確認できるほど安い |
ファクタリング手数料に消費税はかからない(非課税)
ファクタリングは金銭債権(売掛債権)の譲渡にあたり、消費税法上の非課税取引だ(国税庁タックスアンサー No.6201「非課税となる取引」)。手数料に消費税が上乗せされることはない。
これは実務上の重要なチェックポイントでもある。見積もりや請求に「手数料+消費税」と書いてくる業者は、制度を誤っているか、上乗せ分を利益にしようとする悪質な業者の可能性がある。ただし、債権譲渡登記を司法書士に依頼する際の報酬など、一部の実費には消費税がかかる。「非課税なのはファクタリング手数料そのもの」と覚えておけばよい。
手数料の勘定科目は「売上債権売却損」
ファクタリング手数料の仕訳は、一般に売上債権売却損で処理する。100万円の売掛金を手数料10%(受取90万円)で譲渡した場合の仕訳例は次のとおり。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 900,000円 | 売掛金 | 1,000,000円 |
| 売上債権売却損 | 100,000円 |

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手数料に上限はある?違法になるライン
結論から言うと、ファクタリング(債権の売買)の手数料そのものには、利息制限法のような法律上の上限規制はない。だからこそ、業者間の差が大きく、比較しないと高い手数料を払い続けることになる。
ただし「上限がない=いくらでも合法」ではない。次のラインは知っておくべきだ。
- 償還請求権付き(ウィズリコース)は実質貸付の可能性——売掛金が回収できなかったとき利用者が買い戻す契約は、経済的実態が「売買」ではなく「貸付」と評価され、貸金業法・利息制限法の対象になり得る。契約書でノンリコース(償還請求権なし)であることを必ず確認する。
- 給与ファクタリングは貸金業——個人の給料を対象にした「給与ファクタリング」は貸金業に該当すると金融庁が注意喚起しており、無登録業者の利用は極めて危険だ(最高裁 令和5年2月20日決定)。
- 年率換算という視点を持つ——手数料10%・支払いサイト60日なら、年率換算で約60%。30日なら約120%に相当する。ファクタリングは借入ではないので単純比較はできないが、「継続的に使い続けるコスト」としては極めて高い水準であることは意識したい。
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ファクタリング手数料を安くする3つの軸
ここからが本題だ。手数料を安くする方法は細かいテクニックを数えれば10個以上あるが、実務では効く順に3つの軸に集約される。
軸1:契約方式で手数料は大きく変わる(2社間・3社間)
最も効く節約レバーは、テクニックではなく契約方式の選択だ。相場の目安でも、2社間10〜20%に対して3社間は1〜9%。同じ請求書、同じ売掛先、同じ業者でも、ここの選択だけで手数料は大きく下がる傾向がある。
3社間が安いのは、ファクタリング会社が売掛先から直接お金を受け取るためだ。利用者が一度受け取って業者に渡す2社間と違い、回収不能リスク・二重譲渡リスクが構造的に低い。
ただし3社間には「売掛先に通知する」という制約がある。判断の本質は次の3つだ。
- 売掛先と長期取引か単発か——長期で関係性が大事なら通知の影響は重い。単発受注なら通知のコストは低い。
- 売掛先が大手か中小か——上場企業・官公庁は債権譲渡通知に慣れており、通知=信用毀損とはなりにくい。中小同士の取引のほうがセンシティブだ。
- 同じ売掛先で繰り返し使うか——一度通知が通れば、その売掛先への以降の請求書は3社間をデフォルトにできる。長く使うほど節約効果が積み上がる。
軸2:売掛先の信用力で手数料が動く——どの請求書を出すか
同じ自社・同じ業者・同じ契約方式でも、売掛先が違えば手数料は動く。ファクタリング会社が見ているのは「自社の財務」ではなく「売掛先の支払い能力」だからだ。
| 売掛先のタイプ | 2社間で当たりやすい帯(目安) |
|---|---|
| 上場企業 / 官公庁 / 大手子会社 | 相場の下のほう |
| 中堅企業 / 業歴の長い取引先 | 相場の中ほど |
| 設立まもない / 個人経営 / 財務が見えにくい | 相場の上のほう |
軸3:相見積もりは「率」でなく「受取総額」で比べる
ここまでの2軸を当てたうえで初めて、相見積もりに価値が出る。そして、相見積もりで見るべきは手数料率ではなく受取総額だ。
ファクタリングの実コストは、表示の手数料率に次の諸費用が乗る。
| 費用項目 | 目安 | 発生する場面 |
|---|---|---|
| 事務手数料 | 0円〜数万円 | 業者による |
| 債権譲渡登記費用 | 1.5万〜3万円 | 2社間で求められやすい |
| 印紙代 | 200円〜数千円 | 契約金額による |
| 振込手数料 | 数百円〜千数百円 | 入金時 |
| 出張費用 | 0円〜数万円 | 対面契約のみ |
見積もり依頼時には、口頭・チャットどちらでも構わないのでこの1文を入れる。
「この金額以外に一切費用は発生しないという理解で良いですか。受取総額をいくらで提示いただけますか」
これを書面(メール/チャット履歴)に残すだけで、後出しの追加費用はほぼ防げる。手数料の安い会社から比較を始めたい場合は手数料が安いファクタリング会社の比較も使える。
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手数料を安くする「順番」——節約術を覚えるより効く
ファクタリング手数料の節約は、コツを5個覚えるよりも、当てる順番を間違えないことだ。
オンライン完結型業者の活用(OLTA・QuQuMo など)、リピート割引、初回優遇——これらは軸1〜3の中に自然に含まれる。オンライン業者は事務コストが低いため軸3の受取総額で有利になりやすく、リピートは軸3の交渉材料として効く。
逆に、軸1を間違えて2社間で進めながら、軸3の率を0.5%下げるために何時間も交渉するのは最も非効率な節約だ。レバーの大きさが2桁違う。
見積もりを受け取ったあとの最終チェック
業者から最終的な見積もりを受け取ったら、サインの前に次を確認する。
- [ ] 契約方式(2社間/3社間)は自分が選んだ方になっているか
- [ ] 出した請求書の売掛先は、当初の予定通りか(差し替えを提案されていないか)
- [ ] 受取総額が金額で書面に書かれているか
- [ ] 「この金額以外に一切費用は発生しないか」を質問し、回答を書面で残したか
- [ ] 償還請求権の有無が契約書本文に明記され、ノンリコースだと確認したか
- [ ] 手数料に消費税が上乗せされていないか
- [ ] 他社の受取総額と並べて、本当に納得できる選択になっているか
これから手数料は上がる?——金利と倒産から見る今後の見通し
「金利が上がるから、ファクタリング手数料も上がるのでは?」とよく聞かれる。データで確かめると、手数料を動かす大きなレバーは2つに整理できる。①資金コスト(金利)と、②焦げ付きへの備え(倒産・貸し倒れ)だ。
- 金利の"直接"の効きは小さい。ファクタリングは1〜2か月の短期取引なので、政策金利が1%上がっても手数料への直接の上乗せは0.1前後にとどまる。
- 大きく効くのは「焦げ付きへの備え」。売掛先が倒産して焦げ付くリスクが増えると、手数料はしっかり上がる。
- この2つは対立せず、連鎖する:金利↑ → 企業の利払い負担↑ → 倒産↑ → 焦げ付き↑ → 手数料↑。金利は"引き金"、倒産が"手数料に伝わる経路"だ。
この倒産トレンドを焦げ付きロス率の幅に置き換え、金利の直接分を足して見積もると、相場のものさしである手数料指数への上昇圧力は次のイメージになる。
| 今後の地合い | 2社間の手数料指数(現在 約10.8) |
|---|---|
| 倒産が横ばい | ほぼ横ばい(10.8前後) |
| 増加が続く(メインシナリオ) | 数年かけて 11.1〜11.4(現在比 約+3〜6%) |
| さらに加速 | 約3年後(2029年ごろ)に12前後も(現在比 約+10%) |
読み方の注意を3つ。第一に、上がるのは個々の手数料そのものではなく相場の指数で、実際の手数料率は売掛先の信用力などで個別に決まる(指数の上昇率と同じくらいの率で動きうる、という目安)。第二に、上がり方は急騰ではなくじわじわ——会社間の競争が上昇を抑えるためだ。第三に、個人事業主・小規模向けは上振れしやすい(倒産がこの層に集中しているため)。
つまり「手数料が急に倍になる」ような話ではないが、相場は当面ゆるやかな上昇圧力の中にある。だからこそ、この記事で述べた3つの軸(契約方式・売掛先の選択・受取総額の相見積もり)で自衛する価値は、今後むしろ高まっていく。業界全体の手数料・入金速度の実勢データはファクタリング会社データ白書2026にまとめている。
※ 本見通しは前提を置いた参考イメージであり、将来の手数料水準を予測・保証するものではない。金融工学・信用リスク評価に関する記述は、ストックオプションアドバイザリーサービス株式会社(SOAS)が確認している。
まとめ
- ファクタリング手数料の相場は 2社間10〜20%・3社間1〜9% が目安。ただし幅が広く、確定値ではない。最新の相場感は手数料指数で確認できる。
- 受取額は 売掛金額 ×(1 − 手数料率)− 諸費用 で計算。比較は率でなく受取総額で。
- 手数料は6つの要因で決まり、その大半は「業者が負う回収リスク」の言い換え。
- 消費税は非課税、勘定科目は売上債権売却損、手数料の法律上の上限はない(だからこそ比較が必須)。
- 安くするには ①契約方式 ②売掛先の信用力 ③受取総額の相見積もり の順に当てる。
出典・参考
本記事は、公的機関の公表情報と、ファクット編集部による掲載248社の集計データにもとづいています。
- 国税庁 タックスアンサー「No.6201 非課税となる取引」(金銭債権の譲渡が消費税の非課税取引であることの根拠)
- 金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」(償還請求権付き契約・給与ファクタリングと貸金業該当性。最高裁 令和5年2月20日決定を引用)
- ファクット「手数料指数(FFI)」(掲載248社の公開条件にもとづく2社間・3社間の相場集計。月次更新)
- 日本銀行 各金融政策決定発表(政策金利 2025年12月 約0.75%)
- 帝国データバンク 倒産集計(2025年度報 10,425件・4年連続増)
- 学術研究: Klapper (2006) *Journal of Banking & Finance*、Sopranzetti (1998) ほか(手数料の一般的なしくみの裏付けであり、本記事の具体的な水準・試算を保証するものではありません)
関連ページ: ファクット手数料指数(相場と見積もり妥当性チェック)




