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2社間ファクタリングと3社間ファクタリングは「売掛先に通知できるか」1点で決まる|指数で約2倍動く

執筆者 ファクット編集部

2社間と3社間は別の商品で、選択軸は『売掛先に通知できるか』のYes/No 1点。これで手数料指数が2社間10.8 vs 3社間5.3と約2倍動く。ファクット掲載249社の実勢データを使い、判断を1問に縮約する。

この記事の執筆者

ファクット編集部

ファクタリング業界に精通した編集チームが、資金調達に関する正確で実践的な情報をお届けします。金融機関での実務経験者、中小企業の財務コンサルタント経験者を中心に構成されています。

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監修者 ろい氏

監修ろいFP・宅地建物取引士・行政書士/ファクタリング比較ラボ主宰

ファクタリングを30社以上利用し、著書『ファクタリングのトリセツ』も出版した実務家が内容を確認しています。

2社間と3社間は「ファクタリングの安いほう/高いほう」ではなく、別の商品である

「2社間 vs 3社間」を比較した記事は、たいてい次の構造になっている。「2社間は5〜20%・最短即日、3社間は1〜10%・1〜2週間、自分の状況に合わせて選ぼう」。

これは間違いではないが、選び方の本質を捉えていない。

2社間と3社間は「同じファクタリングの早いほう/安いほう」ではなく、異なる制約を受け入れた別の取引だ。手数料の差(指数で約2倍)は、本質的な選択軸ではなく結果にすぎない。

意思決定を1問に縮めるとこうなる:

「売掛先にファクタリング利用を通知できるか?」

Yes なら 3社間で手数料は半額。No なら 2社間で対価としてその差を払う。本記事はこの1問に答えるためだけに書く。

この記事の要点(先に結論)
- 2社間と3社間は「安い/高い」ではなく別の取引。選択軸は1つだけ:売掛先に通知できるか
- 通知できる→3社間(ファクット手数料指数 約5.3)。できない→2社間(約10.8)。差は約2倍。
- 手数料の差は選択の「結果」。まず通知できるかどうかを決めるのが先。
- 迷ったら受取総額で複数社を比較する。
2社間と3社間ファクタリングの仕組み比較
2社間と3社間ファクタリングの仕組み比較

まず数字を置く——掲載249社の地図(2026-05-16 時点)

「相場5〜20%」「相場1〜9%」のような幅は、判断材料として弱い。ファクットでは掲載各社が公開している条件を集計している。

指標
2社間ファクタリング 手数料指数10.8
3社間ファクタリング 手数料指数5.3
公表手数料 下限の中央値3%
公表手数料 上限の中央値15%
即日対応208 / 249社(約84%)
個人事業主対応248 / 249社
オンライン完結対応222 / 249社
出典:ファクット掲載249社の公開条件をもとに集計(2026-05-16 時点・β版)。最新値は手数料指数を参照。

ここで読むのは1つだけ。指数で 10.8 vs 5.3、約2倍の差。500万円の請求書なら、2社間で手取り 約446万円、3社間で 約474万円——約28万円の差を、契約方式の選択だけで作れる。

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なぜ「通知できるか」だけで決まるのか——構造を見れば自明

2社間と3社間で何が違うかをシンプルに並べる。

項目2社間3社間
関係者利用者 / ファクタリング会社利用者 / ファクタリング会社 / 売掛先
売掛先への通知しないする(承諾を取る)
売掛金の支払先売掛先 → 利用者 → ファクタリング会社売掛先 → ファクタリング会社(直接)
ファクタリング会社の回収リスク高い(利用者が代金を渡してくれるか)低い(売掛先から直接)
二重譲渡リスク高い低い(承諾済み)
手数料指数約 10.8約 5.3
入金スピード最短即日〜翌日1〜2週間(承諾の時間)
必要書類同等同等 + 承諾書
手数料の差は、ファクタリング会社のリスクの差がそのまま反映されている。2社間では「利用者が代金を持ち逃げするかも」「同じ売掛金を別社にも売っているかも」というリスクをファクタリング会社が引き受ける。その対価がプラス5〜6ptだ。

3社間では売掛先が直接ファクタリング会社に払うため、このリスクが構造的に消える。通知できる=リスクが構造的に消える=手数料が下がる——この一直線の関係で全てが決まる。

スピードの差(即日 vs 1〜2週)も、本質的には「売掛先の承諾を取る時間」だ。手数料差もスピード差も、すべて『通知するか/しないか』に還元される

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「通知できるか」を判断する3つの問い

「通知できるか」は感覚で答えるべきものではない。次の3つで具体的に詰める。

問い1:売掛先と長期取引か単発か

長期取引で関係性を維持する売掛先なら、通知の影響は重い。「ファクタリングに出した=資金繰りが厳しい」と読まれるリスクを考慮する。

逆に、単発受注の取引なら通知の心理的コストは低い。「事務処理の1つ」として通知できることが多い。

問い2:売掛先の規模

売掛先通知の受け止め
上場企業 / 官公庁 / 大手子会社債権譲渡通知に慣れている。承諾されやすく、信用毀損にもなりにくい
中堅企業(業歴長い)経理担当が処理できる程度には標準的。多少の説明は必要
中小企業同士の取引センシティブ。通知が関係悪化のトリガーになり得る
個人取引通知は事実上難しい
特に上場企業・官公庁・大手子会社が売掛先なら、通知に対する抵抗はほぼゼロと考えていい。

問い3:同じ売掛先で繰り返し使うか

一度通知が通れば、その売掛先に対する以降の請求書はすべて3社間でデフォルト化できる。長く使うほど節約効果が積み上がる

逆に「今回1回だけ」のつもりなら、通知に伴うコミュニケーションコストが指数差を相殺することがある。月1回以上で同じ売掛先を出す予定なら、3社間移行のメリットは確実に大きい。

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「通知できるか」が Yes の場合の道筋

3社間に進む決定をしたら、次の手順で動く。

Step 1:売掛先に事前打診

業者を選ぶ前に、売掛先の経理担当に債権譲渡通知の受領可否を確認する。「資金繰りのため」と説明する必要はなく、「銀行取引や財務改善の一環として債権譲渡を活用しています」程度で十分なケースが多い。

特に大手・官公庁では「いつものこと」として処理される。中堅企業では事前にメール1本入れる丁寧さがあると後がスムーズだ。

Step 2:3社間対応の業者を選ぶ

掲載249社のうち、3社間に対応する業者を選ぶ。代表的なのはビートレーディング、PMG、日本中小企業サポートなど大手系。OLTAやQuQuMoなどオンライン系は2社間専業が多いので注意。

Step 3:審査・承諾・入金まで1〜2週間

3社間は売掛先承諾の時間が構造的に必要。即日入金は不可なので、資金需要のタイミングは余裕を持って動く。

関連記事: ファクタリングと銀行融資は「コストで比較する」のが間違い

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「通知できるか」が No の場合の道筋

2社間で進む場合、手数料指数 10.8 は「通知できないことの対価」として支払う。これを節約する別ルートがある。

2社間で手数料を下げる4つの方法

方法効果
信用力の高い売掛先の請求書を選ぶ上場企業/官公庁向けなら5〜8%まで下がる
オンライン完結業者を選ぶ運営コストが低く、2〜9%を提示する業者もある
同じ業者をリピート利用2回目以降は 1〜3pt 下がることが多い
大口(500万以上)で出す1件あたりの利益が大きく、率を下げやすい
これらは「3社間に進める」よりも効果は小さいが、通知が不可能な場合の現実的な節約手段になる。

「無理して3社間」は禁物

「3社間なら半額」と知って売掛先に強引に通知を打診すると、取引関係が壊れて手数料の差を遥かに超える損失になる。通知できないなら2社間でコストを払うのが合理的だ。指数差5.5pt は、500万円なら約28万円。取引先1社を失うコストは桁が違う。

関連記事: ファクタリング手数料を「相場」で語らない|掲載249社の指数で自分の%を先に決める

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1問だけのワークシート

「2社間 vs 3社間」の判断は次の1問で済む。Yes/No に答えれば終わる。

主問

今回のファクタリング対象の売掛先に、債権譲渡を通知できるか?

  • Yes3社間。指数 5.3、500万円なら手取り約 474万円。承諾に1〜2週間
  • No(または不明) → 2社間。指数 10.8、500万円なら手取り約 446万円。最短即日
  • Yes だが急ぎ2社間を一旦使い、同じ売掛先で次回から3社間に切替

主問への補助質問(迷う時用)

  • 売掛先は上場企業/官公庁/大手子会社か?(Yes なら通知のハードルが低い)
  • 同じ売掛先で月1回以上使う予定か?(Yes なら3社間移行の累積効果が大きい)
  • 売掛先との取引は長期 or 単発か?(単発なら通知の心理コストは低い)
  • 急ぎ(今週中)の資金需要か?(Yes なら3社間は時間的に不可)
これだけ。「2社間と3社間の違いを5つの比較項目で覚える」ではなく、「通知できるか」1問に集約してYes/Noで答えるほうが意思決定は確実に速くなる。
関連記事: ファクタリングとは「返済義務のない資金調達」
関連記事: ファクタリング業者選びは「5つのポイント」より「3つのフィルタ」で絞る

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この状況でファクタリングを使うべきケース/使わない方がいいケース

ファクタリングは「売掛金を期日前に現金化する」手段です。資金繰りの 課題すべてに最適なわけではないため、向くケース・向かないケースを 整理しておきましょう。

使うべきケース

  • 売掛金はあるが入金待ちで、一時的に資金が不足している
  • 銀行融資が間に合わない/審査に時間をかけられない
  • 担保・保証人を用意できない、決算内容に不安がある
  • 短期・単発の資金需要で、回収後に解消する見込みがある

使わない方がいいケース

  • 慢性的な赤字・恒常的な資金不足(手数料負担で資金繰りが さらに悪化し、多重債務に陥るおそれ)
  • 低金利の融資・公的支援が間に合う、または併用すべき状況
  • そもそも売掛金がない、将来債権頼みでの利用
  • 手数料の水準やレンジを開示しない事業者しか選択肢がない

※ 金融庁も、高額な手数料のファクタリングは資金繰りの悪化・多重債務に つながるおそれがあると注意喚起しています。手数料は売掛先の信用力・ 金額・期日・契約形態等で変動します。利用前に複数社の条件を比較し、 本当に必要かを見極めてください。

次のステップ

ファクタリングは会社ごとに手数料・入金スピード・対応条件が大きく異なります。 記事の内容を踏まえて、実際に会社を比較し、自分の状況に合う1社を見つけましょう。

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ファクット編集部(監修: ろい

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