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ファクタリング会社の乗り換え・見直しガイド|手数料を下げる具体的な手順

執筆者 ファクット編集部

ファクタリング会社の乗り換えを検討している経営者向けに、見直しのタイミング・比較ポイント・乗り換え手順を解説。手数料を3〜5%下げた実例や、契約上の注意点も紹介します。

この記事の執筆者

ファクット編集部

ファクタリング業界に精通した編集チームが、資金調達に関する正確で実践的な情報をお届けします。金融機関での実務経験者、中小企業の財務コンサルタント経験者を中心に構成されています。

アドバイザリー監修

弁護士・公認会計士・司法書士・税理士・行政書士など各種国家資格の保有者が在籍するSOASがアドバイザリーとして編集体制を監修しています。

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監修者 ろい氏

監修ろいFP・宅地建物取引士・行政書士/ファクタリング比較ラボ主宰

ファクタリングを30社以上利用し、著書『ファクタリングのトリセツ』も出版した実務家が内容を確認しています。

ファクタリング会社の比較・見直し
ファクタリング会社の比較・見直し

手数料15%で1年使い続けた結果、年間180万円が消えていた

ある建設会社の話です。月商1,000万円で、資金繰りのために毎月ファクタリングを使っていました。手数料は15%。1年分を足すと、累計の手数料は約180万円になっていました。

ある日、取引先からの紹介で別のファクタリング会社に見積もりを出してみたら、提示された手数料は8%でした。同じ売掛先、同じ金額なのに、年間で84万円も差が出る計算です。

ファクタリング会社は一度決めたら変えてはいけない——そんなルールはどこにもありません。むしろ、定期的に見直すことが、資金繰り改善のいちばんの近道になる場合もあるのです。

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「今の業者のままでいい」が危険な3つの理由

手数料は、交渉しないと下がりません

ファクタリングの手数料は、初めて使うときがいちばん高く設定されがちです。業者からするとリスクが読めないので、高めの手数料で様子を見るわけです。

困るのは、2回目以降も自動で手数料が下がるとはかぎらないことです。「これだけ使っているから」と値下げの交渉をしなければ、初回と同じ手数料率がそのまま続いてしまうことも、珍しくありません。

業者の対応の質は、時間とともに変わります

契約したころは早かった入金対応が、業者が大きくなったり担当が代わったりして、だんだん遅くなることがあります。「最短即日」と書いてあったのに、いつのまにか2〜3営業日かかるようになっていた——こうした変化は、じわじわと資金繰りに効いてきます。

自社のほうの事情も変わっています

創業したばかりのころは選べる業者が少なくて、条件が多少悪くても使うしかなかった、という方もいるはずです。でも事業が安定して、売掛先の信用力も上がってくると、もっと良い条件で使える業者が見つかる可能性は高くなります。

売上が月500万円を超えた、上場企業との取引が増えた、決算を2期以上重ねられた——こういう変化は、どれも手数料を下げてもらう交渉の材料になります。

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乗り換えを検討すべき5つのサイン

全部に当てはまる必要はありません。1つでも思い当たれば、見直しを考えてみる十分な理由になります。

サイン具体的な状況
手数料が高止まり3回以上利用しても初回と同じ手数料率
入金スピードの低下「即日」のはずが2営業日以上かかる
対応の質が落ちた担当者の変更、連絡の遅さ、書類対応の雑さ
買取上限に引っかかる事業成長に伴い、必要額に対応できなくなった
契約条件の不透明さ手数料以外の費用(事務手数料・振込手数料)が不明瞭
なかでも手数料が高いまま下がらないのは、乗り換え理由としていちばん多いものです。同じ売掛先の請求書でも、業者によって3〜8%の差がつくことは、珍しくありません。 ---
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乗り換え前にやるべきこと——現状の「棚卸し」

ステップ1:今の利用条件を書き出す

まずは、今の業者との取引条件を正確につかみます。意外と「なんとなく使っている」という方が多いものです。

確認したい項目は、次のとおりです。

  • 手数料率(売掛金額に対する%)
  • 入金までの日数(申込みから着金まで)
  • 買取可能額の上限・下限
  • 必要書類の種類と提出頻度
  • 契約形態(2社間 or 3社間)
  • その他の費用(事務手数料、振込手数料、債権譲渡登記費用など)
これを整理しておくと、他社の見積もりときちんと比べることができます。

ステップ2:直近6ヶ月の利用実績を整理する

過去の利用履歴は、乗り換え先の審査でプラスに働く材料になります。

  • 月あたりの利用回数と金額
  • 売掛先の一覧と取引実績
  • 支払い遅延の有無
使った実績がある=ファクタリングの仕組みをわかっているお客さんとして、乗り換え先の業者も安心して取引できます。

ステップ3:今の契約に「縛り」がないか確認する

契約内容の確認
契約内容の確認

ファクタリングは原則として、売掛金ごとの単発の契約です。ただ、一部の業者では継続して使う契約専属の契約を結んでいることがあります。

確認したいポイントは、3つです。

途中で解約するときの条項。違約金が設定されていないかを見ます。

債権譲渡登記の抹消の手続き。2社間ファクタリングで登記が入っている場合は、抹消の費用(1〜2万円ほど)がかかることがあります。

まだ回収していない売掛金の扱い。今の業者に売却ずみで、まだ売掛先から入金されていない請求書がある場合は、その取引が終わるまで今の業者との関係が続きます。

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乗り換え先を選ぶ——比較すべき7つの評価軸

手数料だけで選ぶと、失敗します。全体で見たいポイントを整理しました。

評価軸チェック内容
手数料率同条件(同額・同売掛先)での見積もり比較
入金スピード初回・2回目以降の実際の入金日数
買取可能額上限だけでなく下限も確認(少額対応の可否)
審査の柔軟性個人事業主対応、赤字決算時の対応
手続きの簡便さオンライン完結か、対面必須か
追加費用の有無事務手数料・登記費用・振込手数料の明示
サポート体制担当者の固定、土日対応、緊急時の連絡手段

「見積もりを取る」だけなら無料です

多くのファクタリング会社では、見積もり(査定)は無料でやってくれます。申し込み=契約、ではありませんので、気軽に何社かから見積もりを取って大丈夫です。

少なくとも3社の相見積もりをおすすめします。同じ売掛先・同じ金額の請求書で比べれば、手数料の差がはっきりします。

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乗り換えの具体的な手順——5ステップで完了

Step 1:乗り換え先の候補を3社以上えらぶ

オンラインで完結するタイプを中心に、次の目で候補をしぼっていきます。

  • 自社の業種・規模に対応しているか
  • 個人事業主なら、個人への対応の実績があるか
  • 口コミ・評判に、極端な悪評がないか

Step 2:同じ条件で見積もりを頼む

同じ請求書の情報(売掛先、金額、支払期日)を各社に出して、見積もりを取ります。条件をそろえないと、比べる意味がなくなってしまいます。

見積もりを頼むときに聞いておきたいのは、次のことです。

  • 手数料は何%か(上限・下限の幅も)
  • 初回と2回目以降で手数料は変わるか
  • 入金まで何営業日かかるか
  • 手数料のほかにかかる費用はあるか

Step 3:今の業者との「終わっていない取引」を確認する

売却ずみの売掛金で、まだ売掛先からの入金が終わっていないものがあれば、その回収が済むまでは今の業者との契約関係が続きます。終わっていない取引と、新しい取引を、並行して管理する必要があります。

Step 4:新しい業者と契約して、初回の取引をする

初回は審査に少し時間がかかることがあります(即日〜3営業日ほど)。お金が必要になるタイミングの1週間前には動き始めておくと安心です。

Step 5:前の業者との契約を整理する

終わっていない取引が完了したら、必要に応じて次のことをします。

  • 債権譲渡登記の抹消を依頼する
  • 継続契約があれば、解約の通知をする
  • 個人情報の削除を依頼する(必要に応じて)
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乗り換えで手数料を下げた3つのケース

ケース1:建設業(月商800万円)

項目旧業者新業者
手数料14%8%
入金スピード2営業日即日
年間コスト削減約58万円
売掛先は大手ゼネコンでしたが、前の業者は1件ずつの審査をせず、一律の料率を当てはめていました。新しい業者は売掛先の信用力を1件ずつ評価してくれて、手数料を大きく引き下げてくれたのです。

ケース2:IT企業(月商1,200万円)

対面の手続きが必要な前の業者から、オンラインで完結するタイプに乗り換えました。手数料は12%から5%に下がりました。書類を出す手間もぐっと減って、経理担当の作業時間が月あたり約3時間も短くなったそうです。

ケース3:個人事業主・デザイナー(月商60万円)

少額の請求書(15〜30万円)に対応できる業者が少なく、手数料20%で使っていました。少額への対応に強いオンライン型の業者に乗り換えて、手数料9%で使い始めました。月あたり約1.5万円のコスト削減につながりました。

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乗り換え時に注意すべき落とし穴

注意すべきポイント
注意すべきポイント

二重譲渡は絶対にダメ

同じ売掛金を、複数のファクタリング会社に売る行為は、詐欺罪にあたる可能性があります。前の業者に売却ずみの請求書を、新しい業者にも売る——これは絶対に避けてください。

乗り換えるときは、どの請求書をどの業者に売ったかを、はっきり管理しておきましょう。

「乗り換えキャンペーン」の条件は、よく読む

一部の業者は「他社からの乗り換えで手数料を優遇」とうたっています。ただ、これが初回だけの適用で、2回目以降は通常の料率に戻ることがあります。ずっと続く条件なのかを確かめてから判断してください。

手数料の安さだけで飛びつかない

手数料が極端に安い(1〜2%)業者には、注意が必要です。事務手数料や振込手数料を別に請求されたり、実際の買取率が低く設定されていたりすることがあるからです。「実質いくらかかるか」で比べるという見方が大切になります。

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乗り換えではなく「交渉」で解決できるケースも

業者を変えなくても、今の業者に手数料を下げてもらう交渉をするという方法もあります。

交渉がうまくいきやすい条件は、次のとおりです。

  • 使った実績が3回以上ある(支払いの遅れなし)
  • 売掛先の信用力が高い(上場企業・官公庁など)
  • 他社の見積もりを持っている(競合がいることを示せる)
  • 利用する金額を増やせる(業者にとってのメリットを出せる)
「他社ではこの条件で出ています」と伝えるだけで、2〜3%の引き下げに応じてくれる業者は多いです。乗り換えの手間をかけずに条件をよくできるなら、それがいちばんです。 ---

まとめ

ファクタリング会社の乗り換えは、年間で数十万円〜百万円を超えるコスト削減につながる可能性のある見直しです。

  • 3回使っても手数料が下がらないなら、他社の見積もりを取ってみる価値があります
  • 乗り換える前に、今の契約条件と、終わっていない取引を必ず確認しましょう
  • 同じ条件での相見積もり(最低3社)が、正しく比べるためのカギです
  • 二重譲渡は絶対にダメ——売却ずみの請求書をきちんと管理してください
  • 乗り換える前に、まず今の業者への値下げ交渉を試す手もあります
「面倒だから今のままでいい」は、長い目で見るといちばん高くつく選択かもしれません。年に一度は利用条件を棚卸しして、自社にいちばん合うファクタリング会社を選び直す。これを習慣にしてみてください。

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この状況でファクタリングを使うべきケース/使わない方がいいケース

ファクタリングは「売掛金を期日前に現金化する」手段です。資金繰りの 課題すべてに最適なわけではないため、向くケース・向かないケースを 整理しておきましょう。

使うべきケース

  • 売掛金はあるが入金待ちで、一時的に資金が不足している
  • 銀行融資が間に合わない/審査に時間をかけられない
  • 担保・保証人を用意できない、決算内容に不安がある
  • 短期・単発の資金需要で、回収後に解消する見込みがある

使わない方がいいケース

  • 慢性的な赤字・恒常的な資金不足(手数料負担で資金繰りが さらに悪化し、多重債務に陥るおそれ)
  • 低金利の融資・公的支援が間に合う、または併用すべき状況
  • そもそも売掛金がない、将来債権頼みでの利用
  • 手数料の水準やレンジを開示しない事業者しか選択肢がない

※ 金融庁も、高額な手数料のファクタリングは資金繰りの悪化・多重債務に つながるおそれがあると注意喚起しています。手数料は売掛先の信用力・ 金額・期日・契約形態等で変動します。利用前に複数社の条件を比較し、 本当に必要かを見極めてください。

次のステップ

ファクタリングは会社ごとに手数料・入金スピード・対応条件が大きく異なります。 記事の内容を踏まえて、実際に会社を比較し、自分の状況に合う1社を見つけましょう。

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執筆

ファクット編集部(監修: ろい

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