ファクットファクタリングの審査とは?審査基準・落ちる理由・通過のコツを解説
ファクタリングの審査で見られるのは自社の財務より「売掛先の信用力」です。審査基準4項目、落ちやすい6つのケース、通過率を上げる5つのコツを、30社以上使った経営者が実体験で解説。赤字・税金滞納中でも通る理由がわかります。
この記事の執筆者
1979年生まれ。東京を拠点に事業を経営。30社以上のファクタリング利用経験を持つ。FP・宅建士・行政書士。
「ファクタリング比較ラボ」主宰。事業者目線で、ファクタリングの活用法や選び方を発信しています。

著書『ファクタリングのトリセツ』(Amazon)
この記事を読んでほしい方:「ファクタリングにも審査があるらしいけど、うちみたいな赤字の会社でも通るの?」——そんな不安を持っている中小企業・個人事業主の方へ。審査で何を見られ、何をすれば通りやすくなるのかを、実際に30社以上の審査を受けてきた立場から説明します。
ろいです。結論から言うと、ファクタリングの審査は銀行融資の審査とは見ているものが違います。銀行があなたの会社を審査するのに対して、ファクタリング会社が審査するのは、主にあなたの売掛先です。ここを理解すると、「どの請求書を出すか」で審査の結果も手数料も変えられるようになります。
ファクタリングの審査とは——融資審査との違い
ファクタリング会社の儲けと損は、こういう構造です。
- 儲け:買い取った売掛金の手数料
- 損:売掛先が期日どおりに払わなかったとき
| 項目 | ファクタリングの審査 | 銀行融資の審査 |
|---|---|---|
| 審査の中心 | 売掛先の信用力 | 自社の信用力・財務 |
| 決算書の位置づけ | 参考資料 | 最重要資料 |
| 赤字・税金滞納 | 通る可能性あり | 原則むずかしい |
| 審査期間 | 最短当日 | 2週間〜2ヶ月 |
| 信用情報の照会 | 原則なし | あり |
審査で見られる4つのポイント
30社以上の審査を受けてきて、聞かれること・確認されることはほぼ次の4つに集約されます。
1. 売掛先の信用力(最重要)
売掛先の規模・業歴・業種・支払い実績。上場企業・官公庁・大手の子会社なら最強です。審査に通りやすいだけでなく、手数料も下がります。
| 売掛先 | 審査の通りやすさと手数料(2社間の目安) |
|---|---|
| 上場企業 / 官公庁 | 通りやすい・3〜8% |
| 中堅企業 / 業歴10年超 | 標準・8〜12% |
| 設立3年未満 / 個人経営 | 慎重審査・12〜18% |
2. 入金実績(通帳で確認される)
その売掛先から、過去に予定どおり入金されてきたか。だから通帳のコピー(直近数ヶ月分)が必須書類なんです。初回取引の売掛先より、毎月入金実績のある売掛先のほうが圧倒的に通りやすくなります。
3. 請求書の実在性
架空請求・水増し請求でないか。請求書と通帳、基本契約書の整合性がチェックされます。なお、同じ請求書を複数社に売る「二重譲渡」は詐欺罪・横領罪に問われうる犯罪です。相見積もりは問題ありませんが、契約は1社だけです。
4. 利用者本人の信頼性
本人確認書類と、ヒアリングでの受け答え。資金使途や事業の状況について、聞かれたことに正直に答えられるか。ここで話を盛ったり隠したりすると、書類との矛盾が出て逆効果になります。

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審査に落ちやすい6つのケース
- 売掛先の信用力が弱い——設立まもない会社、個人事業主向けの債権など
- 売掛先が個人(消費者)——事業者向け債権しか扱えない会社がほとんどです
- 支払期日まで長すぎる——サイトが60日を超えると、その間のリスクを嫌がられます
- 入金実績がない——初回取引の売掛先の請求書は評価がむずかしい
- 書類の不備・矛盾——請求書と通帳の金額が合わない、など
- 二重譲渡の疑い——債権譲渡登記を確認され、既に譲渡済みだと即アウトです
審査の通過率を上げる5つのコツ
ろい
私が毎回やっているのは1と3だけです。「どの請求書を出すか」を選び、書類を全部そろえてから申し込む。これだけで審査で困ったことは、ほとんどありません。
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「審査なし」をうたう業者には近づかない
審査は面倒に見えて、実は正規業者の証明です。売掛先の確認をせずにお金を出すのは、売買ではなく貸付——それも貸金業登録のない違法な貸付(偽装ファクタリング)の疑いが濃くなります。金融庁も「ファクタリングを装った高金利の貸付け」への注意喚起を出しています(出典:金融庁)。
「審査なし・誰でも通る・即現金」をうたう業者は、審査に不安があるときほど魅力的に見えます。でも、そこで契約すると償還請求権付きの実質借金を背負わされるのが典型パターンです。審査に落ちたら、業者を変えるか、請求書を変える。この2つが正攻法です。
まとめ——審査対策は「請求書選び」が9割
- ファクタリングの審査の中心は、自社ではなく売掛先の信用力
- 見られるのは4点:売掛先の信用力・入金実績・請求書の実在性・本人の信頼性
- 赤字・税金滞納は致命傷にならない。どの請求書を出すかで結果が変わります
- 「審査なし」業者は違法貸付の疑い。審査があることを歓迎してください
出典・参考
- 金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」(偽装ファクタリング・給与ファクタリングへの注意喚起)
- e-Gov法令検索「民法」(債権譲渡の対抗要件ほか。第466条・第467条)
- ファクタリング各社の手数料・対応条件の集計:ファクット編集部調べ(2026-05-16時点・母数248社)
この記事の根拠と更新について:この記事は、執筆者ろいの実体験(30社以上の利用)と、ファクット編集部が掲載各社の公開条件を集計したデータ(2026-05-16時点・母数248社)にもとづいています。審査基準は各社ごとに異なります。契約の前には、必ず各社の最新情報をご確認ください。最終更新:2026-07-07。




