ファクット3社間ファクタリングとは?手数料が安い理由と流れ・デメリットを解説
3社間ファクタリングとは、売掛先の承諾を得て行うファクタリングです。手数料は約5.3%(ファクット指数)と2社間の半分以下。安さの理由、承諾の取り方と伝え方の文例、デメリットまで、30社以上使った経営者が実勢データで解説します。
この記事の執筆者
1979年生まれ。東京を拠点に事業を経営。30社以上のファクタリング利用経験を持つ。FP・宅建士・行政書士。
「ファクタリング比較ラボ」主宰。事業者目線で、ファクタリングの活用法や選び方を発信しています。

著書『ファクタリングのトリセツ』(Amazon)
この記事を読んでほしい方:「手数料をとにかく抑えたい。売掛先に伝えることには抵抗がない」——その条件がそろうなら、3社間ファクタリングは2社間の半分以下のコストで使えます。安さの理由と、実務でいちばん悩む「売掛先への伝え方」まで説明します。
ろいです。3社間ファクタリングの手数料はファクット指数で約5.3%。2社間(約11.1%)の半分以下です。500万円の請求書なら、差はおよそ29万円。この差を取りにいけるかどうかは、たった1つ——売掛先に承諾を求められるかにかかっています。
3社間ファクタリングとは
3社間ファクタリングとは、自社(利用者)・売掛先・ファクタリング会社の3社で行う売掛金の売却取引です。 売掛先に債権譲渡を通知し、承諾を得たうえで契約します。
流れはこうです。
いちばんの違いは「取引先に通知するかどうか」。通知なしの2者間は手数料が高め、通知ありの3者間は手数料が安くなります。
2者間ファクタリング
取引先に通知なし3者間ファクタリング
取引先に通知あり手数料の目安はファクット掲載各社の集計(2026-05-16時点)。実際の率は売掛先の信用力・金額・審査結果で変わります。
2社間と違って、売掛金の回収に自社が関与しません。入金の受け渡しの手間もなければ、使い込みのリスクも構造上ありえない——この「きれいさ」が3社間の特徴です。
手数料が安い理由——リスクの低さがそのまま価格に出る
ファクット掲載248社の集計(2026-05-16時点)で、3社間の指数は約5.3%。2社間の約11.1%と比べて半分以下です。安さの理由は3つあります。
- 直接回収できる——売掛先がファクタリング会社に直接払うので、利用者の口座を経由するリスクがない
- 債権の実在が承諾時点で確認できる——売掛先本人が「この請求は本物です」と認めるため、架空債権の心配がほぼ消える
- 債権譲渡登記が原則不要——承諾が対抗要件になるため(民法第467条)、登記費用もかかりません
3社間ファクタリングのデメリット
売掛先に知られる
最大のハードルです。「ファクタリング=資金繰りが厳しい」と受け取る取引先は、現実にはまだあります。相手との関係や相手の規模を見て判断してください。
資金化まで1〜2週間かかる
承諾書の取り交わしという事務手続きが入るぶん、即日資金化はできません。「今週中に必要」という場面では、そもそも選択肢から外れます。
売掛先の協力が前提
売掛先が承諾してくれなければ成立しません。承諾の事務を面倒がられるケースもあります。

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売掛先への伝え方——実務でいちばん悩むところ
30社使ってきた経験では、伝え方の要点は2つです。
1. 相手を選ぶ。 官公庁・上場企業・大手の子会社は、債権譲渡を事務として淡々と処理してくれることが多いです。逆に、付き合いの浅い中小の取引先に切り出すのはリスクが高い。「事務処理に慣れている相手にだけ使う」と割り切るのが現実的です。
2. 事実の範囲で背景を添える。 たとえば「入金サイクルの平準化のため、御社宛て債権の一部をファクタリングで早期資金化しています。お手数ですが承諾書のご対応をお願いできますか」のように、事務連絡のトーンで伝えると、余計な憶測を呼びにくくなります。事実と異なる説明はしないでください(あとで矛盾が出ると信頼を失います)。
ろい
「言えるかどうか迷う相手」には言わない、が私のルールです。迷いなく言える相手(官公庁・大手)にだけ3社間を使う。それ以外は2社間。この線引きだけで失敗しません。
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2社間との違い・使い分け
| 項目 | 3社間 | 2社間 |
|---|---|---|
| 売掛先への通知 | あり(承諾が必要) | なし |
| 手数料(ファクット指数) | 約5.3% | 約11.1% |
| 資金化スピード | 1〜2週間 | 最短即日 |
| 債権譲渡登記 | 原則不要 | 求められることがある |
| 回収 | 売掛先が直接支払う | 自社経由で渡す |
- 時間があり、売掛先が官公庁・上場企業クラス → 3社間で5.3%前後を狙う
- 急ぎ、または売掛先に伝えられない → 2社間で速さを買う
3社間と相性がいいのは医療・介護と官公庁取引
3社間の理想形は、売掛先が公的機関であるケースです。診療報酬・介護報酬を国保連や支払基金に請求している医療・介護事業者のファクタリングは、構造的に3社間で、手数料は0.5〜3%まで下がります。官公庁の工事・委託案件を持つ事業者も同様に好条件が出やすい領域です。
まとめ
- 3社間ファクタリングは手数料 約5.3%。2社間の半分以下で、500万円なら差はおよそ29万円
- 安さの理由は回収リスクの低さ。直接回収・債権の実在確認・登記不要の3点セットです
- 弱点は通知と時間。承諾を得るのに1〜2週間かかり、即日には向きません
- 使いどころは「迷いなく伝えられる売掛先」。官公庁・上場企業・医療報酬が典型です
出典・参考
- e-Gov法令検索「民法」(債権譲渡の通知・承諾による対抗要件。第467条)
- 金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」(事業者向けファクタリングの位置づけ)
- ファクタリング各社の手数料・対応条件の集計:ファクット編集部調べ(2026-05-16時点・β版・母数248社)
この記事の根拠と更新について:この記事は、執筆者ろいの実体験(30社以上の利用)と、ファクット編集部が掲載各社の公開条件を集計したデータ(2026-05-16時点・β版・母数248社)にもとづいています。手数料や対応条件は各社の都合や市況で変わります。契約の前には、必ず各社の最新情報と契約書の原本をご確認ください。最終更新:2026-07-07。




