ファクット2社間ファクタリングとは?仕組み・手数料・3社間との違いを解説
2社間ファクタリングとは、売掛先に通知せず自社とファクタリング会社の2社だけで完結する方式です。最短即日で資金化できる一方、手数料は約11.1%(ファクット指数)と3社間の約2倍。仕組み・メリット・注意点を実勢データで解説します。
この記事の執筆者
1979年生まれ。東京を拠点に事業を経営。30社以上のファクタリング利用経験を持つ。FP・宅建士・行政書士。
「ファクタリング比較ラボ」主宰。事業者目線で、ファクタリングの活用法や選び方を発信しています。

著書『ファクタリングのトリセツ』(Amazon)
この記事を読んでほしい方:「取引先に知られずに、今週中に資金化したい」——2社間ファクタリングは、まさにその場面のための方式です。仕組みと手数料の実勢、そして2社間ならではの注意点(債権譲渡登記・回収金の扱い)まで、実際の利用経験をもとに説明します。
ろいです。私がこれまで使ってきたファクタリングの大半は、この2社間方式でした。理由はシンプルで、売掛先に伝えずに済み、スピードが速いから。そのかわり手数料は3社間の約2倍です。この記事では、その「2倍を払ってでも2社間を選ぶべき場面」と「やめておくべき場面」をはっきりさせます。
2社間ファクタリングとは
2社間ファクタリングとは、自社(利用者)とファクタリング会社の2社だけで完結する売掛金の売却取引です。 売掛先への通知や承諾はいりません。
流れはこうです。
いちばんの違いは「取引先に通知するかどうか」。通知なしの2者間は手数料が高め、通知ありの3者間は手数料が安くなります。
2者間ファクタリング
取引先に通知なし3者間ファクタリング
取引先に通知あり手数料の目安はファクット掲載各社の集計(2026-05-16時点)。実際の率は売掛先の信用力・金額・審査結果で変わります。
ポイントは3〜4です。売掛先は譲渡の事実を知らないので、いつもどおり自社に振り込みます。自社は回収代行者としてそのお金を受け取り、すぐファクタリング会社へ渡す——この構造が2社間の本質です。
2社間ファクタリングのメリット
- 売掛先に知られない——通知・承諾が不要。取引関係への影響を心配しなくてすみます
- 最短即日で資金化——承諾手続きがないぶん速い。ファクットの集計(2026-05-16時点)では掲載社の約8割が最短即日〜翌日入金対応です
- 手続きがオンラインで完結する会社が多い——請求書・通帳・本人確認書類のアップロードだけで進む会社が主流になっています
2社間ファクタリングのデメリット・注意点
手数料が3社間の約2倍
ファクット掲載248社の集計(2026-05-16時点)では、2社間の指数は約11.1%、3社間は約5.3%。ファクタリング会社から見ると、2社間は売掛先に直接請求できず、利用者の口座を経由するぶん回収リスクが高い——それが手数料に乗っています。
| 売掛先 | 2社間で当たりやすい帯(目安) |
|---|---|
| 上場企業 / 官公庁 / 大手の子会社 | 3〜8% |
| 中堅企業 / 業歴10年超 | 8〜12% |
| 設立3年未満 / 個人経営 | 12〜18% |
債権譲渡登記を求められることがある
2社間では、ファクタリング会社が「この債権はうちが買った」と第三者に主張するために、債権譲渡登記(法務局への登記)を求めることがあります。費用は1.5万〜3万円ほどで、たいてい利用者負担。登記情報は公開されるので、理屈のうえでは売掛先が調べれば知りうる、という点も頭に入れておいてください。法人でなく個人事業主は登記制度の対象外のため、登記不要(またはそのぶん審査が慎重)になります。
回収したお金は「自分のお金」ではない
支払期日に売掛先から入金されるお金は、すでに売った債権の代金です。これを運転資金に使い込むと、横領罪などに問われる可能性があります。 入金日に他の支払いが重なっていても、この分だけは先にファクタリング会社へ渡す——ここは絶対に守ってください。
ろい
2社間でトラブルになるのは、ほぼこの「回収金の使い込み」です。入金予定日をカレンダーに入れて、その日のうちに送金する。私は入金口座を分けて管理しています。

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2社間と3社間の違い
| 項目 | 2社間 | 3社間 |
|---|---|---|
| 売掛先への通知 | なし | あり(承諾が必要) |
| 手数料(ファクット指数) | 約11.1% | 約5.3% |
| 資金化スピード | 最短即日 | 1〜2週間 |
| 債権譲渡登記 | 求められることがある | 原則不要 |
| 回収金の受け渡し | 自社経由で渡す | 売掛先が直接支払う |
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2社間ファクタリングが向いているケース
- 売掛先に知られたくない(取引への影響が読めない)
- 支払期限まで1週間を切っている——3社間の承諾を待つ時間がない
- 単発のつなぎ資金で、多少の手数料より速さを優先したい
悪質業者にいちばん狙われやすいのも2社間
2社間は「誰にも知られず・即日」という性質上、追い詰められた状況で契約しがちです。そこにつけ込む偽装ファクタリング(実質は違法な高金利貸付)も2社間の形を装います。契約前に必ず次を確認してください。
- 契約書に「償還請求権なし(ノンリコース)」の条項があるか
- 手数料に消費税を上乗せしていないか(ファクタリングは非課税取引です)
- 契約書の控えを渡してくれるか
まとめ
- 2社間ファクタリングは通知なし・最短即日が武器。そのかわり手数料は約11.1%と3社間の約2倍
- 債権譲渡登記の費用(1.5万〜3万円)が乗ることがある。見積もりは受取総額で比べること
- 売掛先からの回収金は、その日のうちにファクタリング会社へ。使い込みは犯罪です
- 売掛先に伝えられるなら、3社間で半額近くまで下げられないか先に検討を
出典・参考
- 金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」(偽装ファクタリングへの注意喚起)
- e-Gov法令検索「民法」(債権譲渡・対抗要件。第466条・第467条)
- e-Gov法令検索「動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律」(債権譲渡登記制度)
- ファクタリング各社の手数料・対応条件の集計:ファクット編集部調べ(2026-05-16時点・β版・母数248社)
この記事の根拠と更新について:この記事は、執筆者ろいの実体験(30社以上の利用)と、ファクット編集部が掲載各社の公開条件を集計したデータ(2026-05-16時点・β版・母数248社)にもとづいています。手数料や対応条件は各社の都合や市況で変わります。契約の前には、必ず各社の最新情報と契約書の原本をご確認ください。最終更新:2026-07-07。



