ファクットファクタリングのメリット・デメリット|30社使った経営者が本音で解説
ファクタリングのメリットは最短即日の資金化・赤字でも使える・信用情報に載らないの3つが柱。一方で手数料の高さ(2社間 約11.1%)は無視できません。30社以上使った経営者が、メリット6つ・デメリット5つを実体験と実勢データで解説します。
この記事の執筆者
1979年生まれ。東京を拠点に事業を経営。30社以上のファクタリング利用経験を持つ。FP・宅建士・行政書士。
「ファクタリング比較ラボ」主宰。事業者目線で、ファクタリングの活用法や選び方を発信しています。

著書『ファクタリングのトリセツ』(Amazon)
この記事を読んでほしい方:「ファクタリングって結局、使っていいものなの?」と迷っている中小企業・個人事業主の方へ。メリットとデメリットを一覧で眺めるだけでなく、「自分の場合はどちらが勝つのか」を判断できるところまでご案内します。
ろいです。30社以上のファクタリング会社を実際に使ってきました。先に結論を言ってしまうと、ファクタリングは「速さを買う道具」です。メリットもデメリットも、突き詰めればこの一点から生まれます。速さが必要な場面では大きな武器になり、必要ない場面では割高なだけ。この記事では、その境目をはっきりさせます。
ファクタリングのメリット・デメリット一覧
まず全体像です。詳しくは後述しますが、この表だけでも判断の骨格はつかめます。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 最短即日で資金化できる | 手数料が融資の金利より高い |
| 赤字・税金滞納中でも使える可能性 | 売掛金の金額までしか調達できない |
| 信用情報・決算書に載らない | 3社間は売掛先に知られる |
| 担保・保証人が不要 | 悪質業者が紛れている |
| 売掛先の倒産リスクを移せる | 常用すると資金繰りを圧迫する |
ファクタリングのメリット6つ
1. 最短即日で資金化できる
銀行融資は申込から実行まで2週間〜2ヶ月。対してファクタリングは、ファクットの集計(2026-05-16時点・掲載248社)で約8割の会社が最短即日〜翌日入金に対応しています。「金曜日が支払期限なのに、入金は月末」という場面で間に合う手段は、実はほとんどありません。
2. 赤字・税金滞納中でも使える可能性がある
審査の中心が自社ではなく売掛先の信用力だからです。売掛先が上場企業や官公庁なら、自社が赤字決算でも通ることがあります。銀行に断られた経営者にとって、これが最大の存在意義です。
3. 信用情報にも決算書にも載らない
正規のファクタリングは債権の「売買」であって借入ではありません。CIC・JICCなどの信用情報機関に記録が残らず、決算書上も負債が増えません(オフバランス)。今後の銀行融資の審査枠を消費しない——これは地味に効きます。
4. 担保・保証人がいらない
取引の対象が売掛金そのものだからです。不動産担保や代表者保証を求められることは、正規の買取ファクタリングではありません(逆に求めてくる業者は、貸付の疑いがあります)。
5. 売掛先の倒産リスクを移せる
ノンリコース(償還請求権なし)契約なら、売却後に売掛先が倒産しても、あなたに買い戻し義務はありません。資金化と同時に未回収リスクの保険にもなっているわけです。
6. 2社間なら取引先に知られない
2社間ファクタリングは売掛先への通知なしで完結します。「資金繰りが厳しいと思われたくない」という心理的なハードルを越えなくてすみます。

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ファクタリングのデメリット5つ
1. 手数料が高い——年利換算すると桁が違う
最大のデメリットです。ファクット指数で2社間は約11.1%。支払いサイト1ヶ月の請求書でこの手数料なら、年利換算では100%を超えます。銀行融資の年利1〜3%とは桁が2つ違う——この事実から目をそらしてはいけません。だからこそ「速さが必要な場面」に限定して使います。
2. 売掛金の金額までしか調達できない
500万円の請求書からは、最大でも500万円(実際は手数料を引いた額)しか生まれません。請求書がない月は使えませんし、大型の設備投資のような長期資金にはそもそも向きません。
3. 3社間は売掛先に知られる
手数料の安い3社間(指数 約5.3%)は、売掛先の承諾が必要です。「ファクタリングを使う=資金繰りが厳しい」と受け取る取引先も、現実にはまだあります。伝えられる相手かどうかの見極めが必要です。
4. 悪質業者が紛れている
ファクタリング業には貸金業のような登録制度がなく、参入障壁が低いぶん、悪質な業者も紛れています。契約書を渡さない・手数料に消費税を上乗せする・「審査なし」をうたう業者は、その場で候補から外してください。金融庁も注意喚起を出しています(出典:金融庁)。
5. 常用すると資金繰りを圧迫する
毎月使うと、手数料が固定費のようにのしかかります。利益率5%の事業で11%の手数料を毎月払えば、確実に細ります。私自身、創業期に連続利用で苦しくなった経験があります。月1回〜年数回の「つなぎ」が適正な使用量です。
ろい
デメリットの1と5は同じ話の裏表です。ファクタリングは「速さを買う道具」なので、速さが要らない月に使うと、ただ高いだけ。使う月と使わない月を、はっきり分けてください。
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メリットが勝つ人・デメリットが勝つ人
30社使ってきた経験から、境目はかなりはっきりしています。
メリットが勝つ(使う価値がある)
- 支払期限まで2週間を切っている
- 売掛先が上場企業・官公庁・業歴の長い会社
- 銀行融資を断られた、または枠がいっぱい
- 単発〜年数回のつなぎとして使う
- 期限まで1ヶ月以上あり、銀行融資が間に合う
- 利益率が低く、毎月使うことになりそう
- 売掛金がそもそも立たない事業(現金商売など)
- 数千万円以上を長期で調達したい
まとめ——メリットを活かす条件は「単発・高信用売掛先・受取総額で比較」
- ファクタリングの本質は速さを買う道具。最短即日・赤字OK・信用情報に載らない、がメリットの柱です
- 対価は手数料(2社間 約11.1%)。年利換算では融資より桁違いに高いことを忘れないでください
- メリットが勝つのは、急ぎ・単発・売掛先の信用力が高い場面。常用は禁物です
- 使うと決めたら、複数社の見積もりを受取総額で比べる。それだけで手数料は下半分に寄せられます
出典・参考
- 金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」(事業者向けファクタリングは「債権の売買」であること、悪質業者への注意喚起)
- e-Gov法令検索「民法」(債権譲渡・売買契約の根拠条文。第466条・第555条ほか)
- ファクタリング各社の手数料・対応条件の集計:ファクット編集部調べ(2026-05-16時点・β版・母数248社)
この記事の根拠と更新について:この記事は、執筆者ろいの実体験(30社以上の利用)と、ファクット編集部が掲載各社の公開条件を集計したデータ(2026-05-16時点・β版・母数248社)にもとづいています。手数料や対応条件は各社の都合や市況で変わります。契約の前には、必ず各社の最新情報と契約書の原本をご確認ください。最終更新:2026-07-07。




